pHについて  

酸性・アルカリ性のpHのレベルの違い
酸性・アルカリ性と言ってもpH値が1,0レベル違うと、共にかなり大きな違いとなってきます。
私達の皮膚はpHが0,1レベルで影響するほど繊細なところなのです。
その違いを解りやすく説明するために、pH試験紙(リトマス試験紙)を使って説明したいと思います。

準備用品

私達の身近にある酸性・アルカリ性の製品といえば、化粧水と洗剤が挙げられます

  洗濯洗剤 台所洗剤 アルカリ・コールド ベル・ジュバンス
  シャンプー 化粧水pH3&5
  石鹸 卵2個  トレイ
  ピンセット pH試験紙(リトマス試験紙と同じような物) 

    左がpH試験紙です

 オレンジが濃くなるほど酸性
パープルになるほどアルカリ性
      pH7 グリーンが中性
 私達の皮膚はpH5の弱酸性

 右の図のように1つ1つpHを
 見ていきます     

 洗剤でみるアルカリ性のpHの違い

石鹸のpHはpH8でアルカリ性を示しています
中性がpH7として考えれば、弱アルカリといえるのですが
皮膚(pH5)を中心に考えるとレベル3の開きがあります。
このpHのレベルの開きが皮膚・毛髪にとって洗浄力が強すぎて、刺激・皮脂の取りすぎによる乾燥という負担になってくるのです

石鹸 pH8
 
台所洗剤はpH5,5を示しています
肌に優しいといわれているだけあって、石鹸と比べてもpH値が皮膚のpH(pH5)に合わせてあるのがわかると思います。
しかし、最近の洗剤は洗浄力が強化されており、少量を正しく使うことが大切です
使用量の目安(水1リットルに対して洗剤0,75ml)

台所洗剤 pH5,5
 
ベル・ジュバンスのシャンプーはpH4,7の弱酸性ですから、
数値も4と5の間を示しています
石鹸と比べると0,1単位で考えれば、10倍以上の差があり、
pHの差がそのまま刺激の差になってくると考えます。

ベル・ジュバンス 
シャンプー pH4,7

 
洗濯洗剤のpHはpH11ともっともアルカリ性に示されています
これは汚れ(タンパク質・あぶら汚れ)を取るために、分解したり、溶かしたりするのにアルカリ度が高いほど作用が働くためです。
この様にアルカリ性が強いほど、洗浄力が強くなるということが
解っていただけると思います

洗濯洗剤 pH11
 


 化粧水でみる酸性のpHの違い

ベル・ジュバンスの化粧水のpHを見ていきます
ベル・ベルテ3のpHはもちろんpH3を示しています
pH3の化粧水は健康肌・脂性肌用に作られています
健康な皮膚(pH5)に対して化粧水はpH3までで、それ以上pHが離れてしまうとこれも刺激が強すぎる事になります。

ベル・ベルテ3 pH3
 
ベル・ベルテ5はpH5です
ベル・ベルテ5は乾燥肌・敏感肌用に作られています
肌のpH5に近いほど刺激が少なくなるわけですから、肌の弱い方は化粧水のpHを良く調べて、肌のpHと差の無い物を使用なさった方が刺激が無くて良いのです。

ベル・ベルテ5 pH5
 


ここまでのまとめ

 洗剤(アルカリ性)という視点で見ると、pH
 が高いほど洗浄力が強くなっているのが解
 ります。 しかし私達の皮膚に対しては、
 肌の pH5に近いほど刺激は少なく、pHが
 離れれば刺激は大きくなってくるのが理解
 できると思います。
 使用目的によって使い分けていくことが 
 必要なのです。
石 鹸
台所洗剤
シャンプー
洗濯洗剤


洗浄力は化学の進歩で強くなってきている

台所洗剤 使用量の目安 水1リットルに対して0,75ml=1,333倍に薄めて使用
洗濯洗剤 使用量の目安 60リットルに対して30グラム=2,000倍に薄めて使用

シャンプーでさえ原液のまま使うのは洗浄力が強すぎる結果になり、
毛髪が乾燥してパサパサしたり、地肌が乾燥してフケの原因となりえます
毛髪状態に合わせてシャンプーも5倍〜10倍まで薄めて使いましょう!


 化粧水のpHの幅は洗剤と比べると、極
 わずかですが、肌の状態に対して化粧水
 が合っていない事もあります。
 これもpHが関係していると思われます。
化粧水 pH3
化粧水 pH5

肌を健やかな状態に保つためには、pHの知識が必要なのです


今までの事をふまえてベル・ジュバンスとアルカリ・パーマについてpHの違いを見ていきましょう

 ベル・ジュバンスのpHは化粧水と同じよう
 に弱酸性側を示しています
           pH4,7
 アルカリ・パーマは石鹸と同じアルカリ性
 を示しています
         pH8,0
 皮膚・毛髪 pH5 ベル・ジュバンス⇒pH4,7 0,3の差
             アルカリ・パーマ⇒pH8,0 3,0の差 
  ベル・ジュバンスとアルカリ・パーマではpHでみると10倍近い差がある
 かかりにくい毛髪ではアルカリ・パーマも有効だが、傷んでいる髪に対しては負担がかかる


卵の黄身は肌と同じタンパク質です
この黄身にベル・ジュバンス アルカリ・パーマを浸してタンパク質の変化を見ていきます

左の卵にはベル・ジュバンスの薬がすでに入れてあります 右の卵にアルカリ・パーマを入れていきます すぐにアルカリパーマの方は黄身が溶け出しています 1分も経たないうちにどんどん黄身が崩れていきます

アルカリコールドに浸された黄身はすぐにタンパク質がとけ始めました
これを肌にたとえて言うと、沁みはじめた状態と同じなのです
このままおいて置くとアルカリ・パーマの黄身はどんどん崩れていき、
最後には真っ黒く腐ってしまいます。
つまり、細胞が死んでしまうわけです。
これを毛髪にたとえるなら、枝毛の状態
皮膚でいえば、かぶれてしまった状態なのです。



更に付け加えると

 アルカリ・パーマが石鹸だとすれば、
 ブリーチやストレート・パーマは洗濯
 洗剤ほどの強さを持っているのです
石 鹸
アルカリ・パーマ
洗濯洗剤
ストレート・パーマ
ブリーチ

皮膚・毛髪がpH5,0の弱酸性なのですからパーマ・毛染めも弱酸性の方が良いのです。

パーマや毛染めが簡単に髪の本質を変える事が出来るのはアルカリ性の薬液の強さから来ています。
短時間でしっかりかかるパーマや、髪の色素を入れ替える毛染めなど、それ相応の負担がかかっている
という事をしっかり認識した上で髪に対する扱いを正して頂きたいのです。

美しい髪はいつの時代でも大切な魅力だと思うからです。