牛乳と乳児突然死症候群(SIDS)ロバート・コーエン

出典:『MILK:The deadly Poison』 by Robert Cohen

アレルギーって何?

森の中で人知れず木が倒れる・・・。その音が聞こえるだろうか?もしもあなたが何かにアレルギーがあったとしてもそれに気づかなければ、あなたはアレルギー症状があるといえるだろうか?アレルギーはある。しかし、対症療法の仕方を訓練されている多くの医者は、生理的な反応の証拠があったとしてもアレルギ-と診断しないであろう。

アレルギーとは、体が“属さない”物質に対して反応することである。その物質とは、毎年春になると大勢の人々を悩ます草や木の花粉かもしれない。秋には、あわだち草から吹き飛ばされた色々な種類の花粉が、さまざまな人に襲いかかる。

人は、果物や野菜の蛋白質、タバコの煙、香水、魚介類の沃素などに対して過敏に反応することがある。きのこやかび、微細な粒子にアレルギー反応を起こす人もいる。それらが血液中に入ると刺激物となり、免疫を刺激して抗体を作る。

牛乳は、ホルモン分泌系である。牛乳を飲むと胃に入り、そこで消化されねばならない。FDAのいうことが正しければ、牛乳アレルギーはあり得ない。なぜなら、蛋白質が胃の中で消化されるからである。牛乳には蛋白質ホルモンが詰まっている。これらの蛋白質に対し、体は抗体を作る。人はだれでも、程度の差こそあれこうした“侵入者”に対してアレルギー反応を起こす。反応が激しい人もいれば、ほとんどない人もいる。しかし、牛乳を飲んだ人の体にはすべて、抗体が作られる。

アレルギーを引き起こす原因物質が血液中に入ると、白血球あるいは肥満細胞が消化管内を巡る。いずれの場合でも、肥満細胞か白血球が、ヒスタミンという防御物質を分泌する。ヒスタミンは、侵入者と戦う。

ヒスタミンが分泌されると、色々な作用を起こす。肺では、多量の粘液が分泌されてそれが咳や炎症の原因になる。あるいは、下痢や胃痛の原因になることもある。大部分の人は、牛乳を飲むと程度の差はあるが、粘液を分泌する反応を起こす。

多くの科学者が、乳児突然死症候群(SIDS)は、牛乳ホルモンに対するアレルギー反応であるとの仮説を立ている。事実、人工乳を飲んだ乳児は、牛乳蛋白質を含んだ牛乳を飲んでいる。“人工乳”だって?

乳児突然死症候群(SIDS)は、アレルギー反応なのだろうか?数多くの医学文献が、牛乳アレルギーが乳児突然死症候群の主な原因であることをほのめかしている。1960年、「ランセット」は、牛乳に過敏な牛乳アレルギーを、乳児の突然死の原因に関連づけた。

1994年11月4日、「ランセット」誌上で、母乳育児された乳児と牛乳あるいは牛乳から作られた人工乳で哺育された乳児を比較する記事が掲載された。牛乳を与えられた乳児は、母乳育児の乳児に比べ下痢に関連する合併症で死亡する率が14倍、肺炎で死亡する率が4倍多かった。この調査により、牛乳に対する不耐性とアレルギー反応が、乳児突然死症候群の要因として浮かびあがった。

最も衝撃的な研究が、1994年6月4日の「ランセット」誌上に掲載された。乳児突然死症候群で死亡した48人の乳児と、肺とは関係ないそのほかの原因で死亡した30人の乳児の組織細胞とを比較する組織学調査が行われ、検査の結果、SIDSで死亡した乳児は“何らかの異物”に対して激しい反応をしたと見られる不適合反応あるいは炎症反応を起こしていたことが発見された。彼らの肺の組織と細胞は、ぜん息患者の気管支の炎症によく似た状態を示していた。

これらの乳児らは、“何か”に反応したのである。それが何であるかを考えるのは、科学者の役目ではない。科学者は、解明の手がかりを提供するだけである。SIDSで死亡した乳児らは、就寝前にタバコでも吸ったのだろうか?あるいは、コップ一杯のコニャックをたしなんだのだろうか?乳児らは、就寝前に肺炎にかかってもいなかった。であればこそ、突然死と診断されたのである。

SIDSで死亡した乳児らは、各々共通したものを摂取していたにちがいない。彼らが死亡直前の数時間に食べた最後の食事が、最も疑われる。彼らは、アレルギー反応を強力に引き起こす原因物質を体内に取り入れた。その食べ物は何だろうか?

1993年、アメリカ国内でSIDSで死亡した乳児は4070人。1994年には、その数は5%増加して4290人になった。同年、牛乳の消費量は4%以上増加した。しかし、牛乳摂取がアレルギー反応に関連しているのと同様な、牛乳とSIDSの関連性は、一致していない。

牛乳蛋白質のうち最もありふれたものは、カゼイン、ベータ・ラクトグロブリン、アルファ・ラクタルブミンの三つである。この三“成分”は、牛乳の主なアレルギー原因物質であると見なされている。イタリアのブレシア大学で研究に携わった科学者らは、この三つの牛乳蛋白質が小児アレルギーと関連があるとの結論を導きだした。

研究報告の中で、牛乳の代用として大豆蛋白質を採用することが提案された。しかし注意しよう。モンサント社は現在、遺伝子組替え大豆を市場に送りだしている。『大豆乳を飲んではいけない?』という題の続編が出版されてもよいかもしれない。ヨーロッパ諸国では、大勢の市民や政府が遺伝子組替え大豆製品に抗議し拒否しており、この問題はとても関心の高いニュースである。

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