砂糖に溺れるアメリカ

~専門家ら、砂糖添加物の食品表示を要求~

原文:『“America:Drowning in Sugar”~Experts Call for Food Labels Disclose Added Sugars~』
出典:CSPI・Newsroom

[1999年8月3日 ワシントンン発]

CSPI(市民の関心科学センター)は、主要な健康専門家や団体総勢数十名とともに、本日食品医薬局に、清涼飲料水やアイスクリーム、そのほかの食 品に添加されている砂糖の量の表示を義務づけるよう陳情した。

同時に、砂糖添加物の一日当たりの摂取許容量を定め、食品に含まれる砂糖が許容量の何割を占めるか表示することも要請した。

CSPIの代表を務めるマイケル・ジェイコブソンはワシントンで記者会見し、『砂糖摂取量は伸び続けています。1982年から比べると28%増加し ており、肥満やそのほかの病気の急激な伸びを促す原因になっています。農務省は、消費者自らが砂糖消費量を監視し減らすこのができるように、食品表示を義 務づけるべきです』と述べた。

ニューヨーク大学の食品栄養学部長マリオン・ネスレ氏は、『砂糖が添加された食品は、しばし健康的な食べ物をより多く締めだしてしまうので、砂糖摂 取量の多い食事が骨粗しょう症、がん、心臓病を促していることはほとんど疑いようがありません』と述べた。ネスレ氏は、1988年度版公衆衛生局長官『食 事と健康』の編さんに従事した人物である。

農務省の調査では、砂糖消費量は1982年以来毎年増加し続けている。砂糖の大部分は、砂糖きびと砂糖大根、コーンシロップととうもろこし砂糖が原 材料である。増加した相当部分が、清涼飲料水の消費量である。

アメリカ公衆衛生協会会長モハメド・アクタ氏は『国民の食事が砂糖の空のカロリーで薄められないよう、政府の健康福祉担当者は慎重な行動をとらねば なりません。食品表示に砂糖添加物の量を明示することは、砂糖を控えて食事を改善する助けになるでしょう』と語った。

農務省の推奨では、一日に二千カロリーの健康的な食事をしている人は、砂糖添加物をおよそ小匙10杯以内にすべきである。平均的アメリカ人は健康的 な食事をしていないが、実際に一日に小匙20杯分の砂糖添加物を摂取している。

農務省の推奨では、健康的な食事をしている十代の青年男子は一日に砂糖添加物18杯分を摂取してもよいことになっている。しかし彼らの大部分は一日 平均小匙34杯分の砂糖添加物を取っているので、健康的な食事をしているとはいえない。

CSPIは、農務省が小匙十杯分(40g)という数字を、砂糖添加物の一日の摂取許容量として採用するように求めている。

数多くの食品の砂糖含有量は、農務省の定める推奨値の上限に迫っている。例えば、通常の大きさのフルーツヨーグルト1杯に含まれる砂糖添加物は、推 奨値の70%、通常の大きさのアイスクリーム1杯分は60%。12オンスペプシは103%、ホステスレモンフルーツパイは115%、ケロッグのマシュマロ ブラステッドフルートループは40%、パンケーキシロップ4分の1カップは103%に相当する。

レストランでだされる食事に栄養に関する表示義務はないが、CSPIの調査では、シナボンは農務省推奨値の123%、大型マクドナルド・シェイクは 120%、デイリークイーンの大型ミスティ・スラッシュは280%、バーガーキングのアイシング(砂糖衣)シニミニは95%に当たる。高砂糖食の大きな問 題点の一つは、健康的な食べ物をより多く締めだしてしまうことである。農務省のデータによれば、砂糖を多量に摂取する人は、カルシウム、食物繊維、ビタミ ンA、ビタミンC、ビタミンE、鉛、マグネシウム、鉄、そのほかの栄養素の摂取量が少なくなる。また、果物と野菜の摂取量も少ない。

『あなたが低脂肪乳かオレンジジュースの代わりに炭酸ソーダを飲むとすれば、あるいは果物一切れの代わりにキャンディーバー一本口にほおばるとすれ ば、骨粗しょう症、がん、心臓病の危険を減らす機会を失うことになります』と、CSPIの栄養担当ボニー・リープマンはいう。

CSPIの71ページにおよぶ請願書が掲げる目標には、アメリカ公衆衛生協会、前公衆衛生局長官クープ氏主宰シェイプアップアメリカから、YMCA やアメリカ・ガールスカウトまで三十九の団体が賛同している。

また、ハーバード医科大学・栄養医学部教授ジョージ・L・ブラックマーン、イェール大学の生理学・疫学・公衆衛生学教授ケリー・D・ブラウネル、コ ロンビア大学教師校の栄養教育課程教授兼コーディネーター、イソベル・R・コンテストをはじめとする肥満、心臓病、虫歯などの専門家ら三十三人もこの運動 を支持している。

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