合衆国の食事目標

栄養と人の必須に関する上院特別委員会
委員長 ジョージ・マクガバン(サウス・ダコタ州)

1977年2月第95国会にて

ハーマン・E・タルマッジ(ジョージア州)、チャールズ・H・パーシィ(イリノイ州)、エドワード・M・ケネディ(マサチューセッツ州)、ロバート・ドール(カンサス州)、ゲイロード・ネルソン(ウイスコンシン州)、ヘンリー・ベルモン(オクラホマ州)、アラン・クランストン(カリフォルニア州)、リチャード・S・シュウェンク(ペンシルバニア州)、フーバート・M・ハンフェリ-(ミネソタ州)

はじめに

この報告書の目的は、今世紀に始まった食事習慣が、現在でもそうであるが国民の健康という観点から批判されるべきであることを指摘するものである。

最大限健康になるために何を食べたらよいのか国民が混乱していることを、我々はよく認識しなければならない。我々政府が、健康医療費を削減し全てのアメリカ人の生活の質を最大限向上させたいと望むのならば、個々の消費者に実際的な指針を示し、国全体として食事目標を設定する責任があると考える。

そうした努力はとうになされているべきであるが、願わくば、この調査報告書がその方向に踏みだす大きな第一歩にならんことを。

委員長 ジョージ・マクガバン

付け加えて、良い食事習慣を推進するための実際的な指針としてそれが効力を発揮するには、この報告書が、推奨される食事目標の達成に向けて政府と産業界が起こす行動をよりいっそう推し進められるよう、仲介役を果たすことを望む。良い栄養を達成することに政府と産業界が関わることなくしては、アメリカ人は依然として食事によって不健康のままでい続けることになるだろう。政府と産業界は、この報告書で述べられた事実に答える義務がある。国民に知らされる栄養情報の中身、生産される食物の種類、食品の加工方法と広報の仕方、食品関連施設での食品の選択などに関して、どのような変更が加えられるべきかを決めるための行動が、必要とされている。国民の健康は、 政府と産業界がいかに熱心に、かつ迅速にそれらに取り組むかにかかっているのである。

野党委員 チャールズ・H・パーシィ

序文

今世紀、合衆国の平均的食事内容が劇的に変化した。果物、野菜、穀物などの複合炭水化物が中心の食事は過去のものとなり、今ではそれらが食事の中に占める割合は少なくなった。と同時に、脂肪と砂糖の摂取量は1900年代の初頭には総摂取カロリーの50パーセントを占めていたが、今は少なくとも60パーセント以上を占めている。

こうしたことを始めそのほかの食事上の変化は、摂取過剰と欠乏状態の両方が原因の栄養失調のうねりを作り、今世紀初頭に流行した伝染病が勢いを盛り返すにつれて国民の健康を大きく損なうことになるだろうと、委員会が招致した医師と栄養学者らは意見を述べた。

脂肪の摂り過ぎ、一般には飽和脂肪が顕著であるが、それとコレステロール、砂糖、塩、アルコールの摂り過ぎは、心臓病、がん、脳血管疾病、糖尿病、動脈硬化症、以上六つの死亡原因に関係している。

1976年7月に開催された食事と病気に関する公聴会において、ハーバード公衆衛生学校のマーク・ヘグステッド博士は次のように証言した。

『私が特に強く申し上げたいことは、合衆国の主な死亡原因と身体障害は、我々の食事と関係があることを示す証拠ならびに明確な根拠がこれまで多数報告されており、なおかつ今も集まり続けている、ということです。それらは、最もありふれたタイプのがん、高血圧、糖尿病、肥満など慢性疾病が含まれます』

バターと卵の摂取は厳しく制限されるべきか、というような単純な疑問でさえも、科学的な論争が果てしなく続く問題にもなる。

この種の科学的見解の相違に直面すれば、健康問題の専門家は何もしない方が楽であろう。健康を害したい人にとっては、”科学的な”理由を探すことはいとも簡単なことである。

しかし、我々の抱える多くの問題は、たとえ科学的な根拠が全てそろっていなくとも何らかの行動を起こすことを促すのに十分である。

合衆国の食事目標

  1. 炭水化物の摂取量を、熱量(カロリー)の55から60パーセントまで増やす。
  2. 脂肪摂取量の総熱量に占める割合を、40ないし30パーセントまで減らす。
  3. 飽和脂肪の総熱量に占める割合を10パーセントに減らし、多価不飽和脂肪と一価不飽和脂肪の割合をそれぞれ総熱量の約10パーセントにし、両者を均衡させる。
  4. コレステロールの摂取量を一日に約200グラムにする。
  5. 砂糖の摂取量を約40パーセント減らし、総熱量の約15パーセントになるようにする。
  6. 塩の摂取量を約50ないし85パーセント減らし、一日に約30グラムにする。

目標達成のために改善すべき食物の選択と料理方法

  1. 果物、野菜、完全穀物の摂取量を増やす。
  2. 肉の摂取量を減らし、家禽と魚の摂取量を増やす。
  3. 脂肪分の多い食物の摂取量を減らし、部分的に飽和脂肪を多価不飽和脂肪に代える。
  4. 全乳の代わりに非脂肪乳にする。
  5. バター脂肪、卵、そのほかのコレステロールの多い食物の摂取量を減らす。
  6. 砂糖と砂糖を多く含む食物の摂取量を減らす。
  7. 塩と塩を多く含む食物の摂取量を減らす。

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