お気楽従業員
番外編→番外変?

節 分

オーナーさんどこいったのかな・・・?


オーナーさん、街のあちこちで「節分」という文字を見たんですけど、何の事なんですか?
うん? あっ、節分か。 節分というのは簡単に言えば「季節の分け目」ってことかな。
 立春・立夏・立秋・立冬の前日のことをいうんだが、
特に立春が1年の初めと考えられることから春の節分が最も重視されているんだ。 だから、一般には単に「節分」といえば春の節分を指すものなんだ。
 で、立春を新年と考えれば大晦日に相当する訳で、そのため前年の邪気を全て祓ってしまうための追儺(ついな)の行事が行われるんだ。
 その代表が「豆まき」だな。
豆まき? 豆をまくんですか?
まぁ、そのまんまだな(笑)
 豆まきでは年男(その年のえとの生まれの人:今年12、24、36、48、60、72、84、96、108、120歳になる男性)あるいは一家の主人が「福は内、鬼は外」といいながら豆をまき、みんな自分の年の数だけ豆を食べるとこれから1年病気にならないと言われているんだ。 鬼役を立てて投げつけるってのもあるな。
 また妊婦のいる家庭ではこの豆を安産のお守りにもするそうだ。
で、まぁこの行事はもともと宮中の行事が一般家庭に普及したものらしい。
そうなんですか・・・あっ、じゃぁさっそ豆を買ってこないといけませんねっ!
(走って出ていく)
おっ、おい・・・もう見えない・・・。
結構こういう時の行動力はあるんだよな・・・いつもぽ〜としてるのに。

数十分後・・・
はい、買ってきました。 鬼の面ももらったので、さっそく豆まきしましょう♪
・・・やっぱり私が鬼なのか? ほら、一家の主人が投げるって・・・
さぁ、やりましょう♪♪(満面の笑み・・・初めてなので非常に楽しみらしい)
うっ・・・v


で ・・・



ちょ・・・ちょっと待て! 豆、デカくないか・・・って、何で「ソラ豆」なんだ!
だって大きい方がいいじゃないですか、ぶつけがいもあるし・・・?
・・・何気に恐ろしいこと言うなv (楽しみだったのはそっちか・・・)
この豆じゃダメなんですか?
ダメ!・・・とは言えないんだよな・・・。 一般的には「大豆」だけど、近年、
「下に落ちた豆を食べるなんて汚いない」って言って、大豆でなくピーナッツを使う人たちが増えているし・・・家庭によっては、豆でなくチョコレートやキャンディー、またはお金を包んだものをまいたりするところもあるからな・・・。
じゃぁ、いいんじゃないですか?
まぁ、そこは100歩譲ったとしてもだ、問題はそこだけじゃないんだ・・・
お前、「(ナマ)」の豆使っただろ?
はい、それが何か? あっ、拾って食べる時、生じゃ食べにくいってことですか?
それも無くはないが・・・v
 豆まきの豆について、重要なことのひとつは煎り豆を使うということにあるんだ。
万一生豆を使って、拾い忘れたものから芽が出るとよくないことがある、と言われているからな。
そんなことがあるんですか・・。 う〜ん、ソラ豆は煎るの大変そうですね・・・。
だろ?
それに歳の数だけ食べるのに、ソラ豆じゃ腹一杯になってしまうしな(苦笑)
じゃ、今度はちゃんと「大豆」を買ってきますから、最初からやり直しですね。
うん、それがいいな・・・って、またぶつけられるのか・・・結局最初のはぶつけられ損じゃないか・・・v

また、数十分後・・・
ただいま〜・・・あれ、オーナーさん??? あっ逃げた!



〈 豆まきのマメ知識 〉
一般的にまかれる豆、「大豆」は硬いですよね。 硬いものというのは「木火土金水」の五行では「金」に属します。
 この大豆は最初煎ることによって火気にあてられ「火剋金」の原理で剋された上に、「鬼は外」といって外にまかれて捨てられたり、「福は内」といってまかれてから人々に食べられたりして、要するに豆はみんな「やっつけられて」しまいまうのです。
 古来疫病や災厄というのも金気に属するものと考えられていました。 ですから豆というのは実は鬼をやっつける道具でありながら実は鬼そのものでもあるわけで、豆まきというのは邪気を祓うとともに、「金」の気を剋することで「金剋木」で金気に剋されるはずの「木」の気、つまり春の気を助ける行事、つまり春を呼ぶ行事でもあるのです。

 

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