蛇遣座
学名 Ophiuchus(オフィウクス)  略符 Oph 12宮名 −−−

守護星 −−−
12星座区分  --月--日〜--月--日
13星座区分  11月30日〜12月17日



<蛇遣座の神話>
 太陽神アポローンとテッサリアの王女コローニスが恋に落ち、夫婦となりました。 アポローンはコローニスに自分の使いである、人語を話す白銀のカラスを与え、このカラスは天上界と人間界を行き来しては、アポローンにコローニスの様子を伝えていました。
 ところがある日、カラスはたまたまコローニスが1人の男性と親しげに話しているの目撃してしまいます。 カラスはあわててアポローンのもとに飛んで帰り、「コローニスが浮気していますよ」とアポローンに告げたのです(道草を食っていて遅くなったため、嘘をついたという説もあります)

 アポローンは怒り、矢を放ってコローニスを殺してしまったのですが、それがカラスの勘違いであり、しかもコローニスが自分の子を宿していると知って激しく後悔しました。
 アポローンはコローニスの亡骸から赤子を取り上げ、アスクレーピオスを名付けました。 アポローンはアスクレーピオスをケンタウロス族の賢者ケイローン(射手座)に預け、アスクレーピオスはすくすくと育っていきました。 アスクレーピオスは頭が良く、さまざまな学問をケイローンから学びますが、その中でも特に熱心に学んだのは医術でした(これはアスクレーピオスの父親、アポローンが医術の神であることも関係しているのかもしれません)
 アスクレーピオスはケイローンからさまざまな医術の真髄を教わり、やがて彼の右に出ものはいないほどの名医となりました。
 アスクレーピオスはその後、アルゴ号探検隊にも参加するなど英雄の一人として活躍していたが、彼のとどまることを知らぬ才能はついに神々の禁を破ってしまう・・・アテナイ王テセウスの息子、ヒッポリュトスを死からよみがえらせてしまったのです。 この自然の理を覆す行為に冥界の王ハデスは激怒し、大神ゼウスに訴えました。 このまま人が死よりよみがえってしまっては、地上は人であふれかえり、冥界は寂れきってしまうだろうと。
 ゼウスはその訴えを受け、アスクレーピオスを電光でもって撃ち殺してしまうのです。
この事件で怒り狂ったのはアポローンでした。 アポローンは電光を作ったキュクロプスたち(鍛冶の神ヘパイストスの弟子)を皆殺しにしてしまいました。
 その後、アスクレーピオスの罪は許され、天に昇って星となります。 これが蛇遣座となったのです。



黄道13星座 蛇遣座



 蛇遣座はごく最近になって星占いなど横道13番目の星座として注目を集めははじめて星座だが、その起源は古く、古代ギリシアにまでさかのぼります。
 蛇遣いと聞くと笛でコブラを操る大道芸人を思い浮かべてまうかもしれませんが、この星座でいう蛇遣とは医者のことをあらわします。 蛇は何度も殻を脱ぎ捨てることから、再生の力、医術の象徴とされていたのです。
 星座は細長い五角形のいちばん下の辺りには蛇座と共有して、あまり明るい星はありませんが、隣の蛇座と並んで星が比較的集中しているので、条件が良ければみつけだすことはそれほど困難でもないようです。
 星図では蛇をつかんだ男の姿として描かれていて、つかまれた蛇は古代では蛇遣座の一部とされていましたが、のちにプトレマイオスによって独立した星座となりました。
 神話では、この男性は死者をもよみがえらせるほどの腕をもつ名医であったといわれる、アスクレーピオスの姿とされています。


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