こないだグリーンチャンネル(競馬専門チャンネル)を見てたら、アイドルの人が競馬場で馬券に挑戦、みたいな企画をやってました。
それ見てると、誰がどう馬券を買おうと本人の自由なのは分かっていても、
「なんでそこでそんな買い方するんだよ!」
っていう買い方をしてました。複勝5点買い、とか。
それってレースが始まる前から損するのが確定しているよね。
麻雀でいうと、大負けしているのにリーチのみで上がって局が終了、みたいな。
きっとそのアイドルは当たる喜びを重視したんでしょうけど、今の自分にはそれはないなぁ。
番組が終わってから、「自分もある程度競馬を続けてきて、買い方のスタイルが最初の頃とは変わってきたなぁ。」と思い、ある意味自分のための覚え書き的なものを綴っておこうと考えました。
私が始めて馬券を買ったのが平成18年の12月、競馬をやらない人でも知っていたディープインパクトという馬がもうすぐ引退、という頃でした。
競馬を始めたきっかけも、別にお金をガッポリ儲けてやろうとか、ディープ買えば儲かりそうだとか、そういう考えはありませんでしたね。
当時職場では週末の夜になると、よその教場からぞろぞろと人が集まってきて、土日の重賞の予想をみんなで楽しそうにやっているんです。
「自分も競馬をやれば、この輪の中に入っていけて楽しそうだなあ。」と思って始めたのがきっかけでしたが、いまや社内でおそらく1番のジャンキーになってしまいましたよ(^ ^ゞ
競馬を始めて3年ちょい、現時点で思うことはまず、およそギャンブルというものはカネを持っている人が勝つ、ということです。
カネのない人が、なけなしのカネで3連単を数百円買ってもまず当たらないです。
仮に当たったとしても、長い目で見たらやっぱりトータルで負けるんじゃないでしょうか。
現時点では、当たるとデカい3連単をそこそこ当てるためには、1レース当たり6000〜9000円ぐらいの投資が必要な気がします。
まぁ、今の自分にはちょっと身の丈に合ってないかなぁ。
上位2頭を的中させる馬連・馬単については、馬連は400円ぐらい、馬単は2000〜3000円ぐらいが適正投資金額な気がします。
この考えは今後もどんどん変わっていく気もします。
あと、最初の頃はレースごとに毎回当てたい気持ちが強く、確率的にくる可能性が高い馬を毎回選んでしまい、結局当たっても当たらなかったときの分の回収ができなくて損をしてしまうことになっていました。さっきの複勝5点買いとかもそうだよね。
ガレッガに例えると、「ゲームオーバーになりたくないから、自爆はしない」的な発想かな。確実にゲームオーバーに近づくよね。
以上のことから、「毎回当てようとしない」という、一見馬券を買うという行為に矛盾する考え方が必要だと最近は思っています。
「くると分かっていても、儲からないのであえてその馬は外して買う」とか、「あえてちょっとしか買わない」ことでたまにしか当たらなくなる代わりに、当たるとこれまでの負け分が取り返せるのがいいんじゃないかと思います。
1着になれなさそうな馬が1着になる確率とその配当は、決して反比例の関係ではなく、指数関数的にはね上がっている気がするので、どのくらいの不人気馬を選ぶのが効率が良いのか、またそれやって軍資金がもつのかというのが今後の研究課題ですかね。
それから、負け続けたからといって、買い方をコロコロ変えるのも良くないです。
例えば誕生日と同じ番号の馬を買うと決めたら、負けても負けても最低1年間はそれを続けるような人が競馬でいい気分になれる人だと思います。
実際、いつか当たるもんね。
また、競馬は100円から楽しめるものではあるけれど、考え方を洗練するためには、買うときに手が震えるようなデカい勝負を経験しないとダメな気がします。
これってゲームの世界において、全国トップのスコアを目指すプレイをするときの「ここつなげたら全一」というときの感覚に似ていると思うのは自分だけでしょうか?
この体験をすればするほど、またそれで成功すればするほど見える世界が変わってくる気がします。
そんな訳で、平成22年は毎回当たらなくていいから、ちょっと万馬券の回数が増えるような買い方を実験しようと思います。
もう3月ですが、今のところ調子はいいかな〜。いつまで続くか分からんけど。
と、ここまでは馬券に関する考察でしたが、そのほかにも思うところがあります。
競馬の世界というものは、人生とか社会そのものと実に似ていると思います。
数あるレースの中でも賞金の高い重賞レースの優勝ジョッキーを見ていると、優勝の常連と呼ばれる人たちがいます。武騎手とか横山典弘騎手とかがそれにあたりますが、この人たちがよく優勝するのは腕前もさることながら、とにかく強い馬が回ってくるというのがあります。
他のジョッキーが乗って強かった馬なんかもいつの間にか武が乗っていたりします(笑)。
やっぱり馬主としては少しでも信頼のおける騎手に乗ってもらって確実に勝利したいというのはあるよね。
これとは対照的に、めったに優勝できないジョッキーは、別に騎乗技術が超絶にヘボいというわけではなく、そもそも強い馬が回ってこないから勝てないという現実があります。
勝てないと、強い馬に乗せてもらえなくて、さらに勝てなくなるという悪循環。これって塾の経営と似ているなあって思うんですよね。
入試で合格実績が出ないと、才能ある次の入塾者がよその塾に行ってしまい、来るのは微妙な生徒ばかりでさらに合格実績が出ない、みたいな。
もしもこのような状況に陥ってしまったらどのように対処すればよいのか?その答えも競馬の世界にある気がします。
毎年3月には新人ジョッキーがデビューしますが、初めのうちはまだまだ下手くそでなかなか勝てないものです。このままでは強い馬にはずっと乗れないはずなのですが、新人のうち何人かは着実に成長して、数年後GIレースに出たりしています。
この人たちは弱い馬しか乗っていなかったはずなのに、なぜいつしか強い馬に乗れるようになっているのか?
最近になって分かってきたのですが、こういった人たちは、ありえない馬でありえない勝ち方をして実力が認められる場合と、他のジョッキーの負傷などによる欠場で、馬を代役で乗ってきっちり結果を出す場合があるようです。あと、強力なコネとか。
いずれにしても馬が本来持っている実力をフルに出させて、1回だけのチャンスを絶対逃さないことが必要です。
「ありえない勝ち方」と言っても、単なる運だけではなく、そこにいたるまでの人並み外れた努力とか、そういうのも必ずあると思うんですよねー。
こうしてみると、生徒を馬に例えるのは不謹慎ですが、少なくとも何をすればいいかは見えてくる気がします。
これって、思えばどんな世界でも言えるかもね。