クラッカー5人組、逮捕


成人式で、市長さんか誰かにクラッカーを打った5人が逮捕されるという事件がありました。
この、21世紀の幕開けを飾るのにふさわしい事件について、私は2点の感想を持ちました。

第1に、興味深いのはそのあと「よく逮捕した」という多くのメールが届いたということです。
たとえば真夜中に爆音を立ててバイクを乗り回している人達がいます。
しかし仮に目の前でそれをやられていても「うるせぇ!」の一言は報復が恐くてなかなか言えないもので、そういった怒りの矛先が今回たまたま彼らを「憎むべき悪の代表」にまで昇華させてしまったんでしょうね。
どつかれようが蹴られようが噛みつかれようが、日頃「メェー」と鳴くことしかできない圧倒的多数の羊達の存在を意識させられました。

第2に、逮捕された5人に対して思うことで、彼らはこれまでの20年弱の人生で、体罰廃止の論調やまわりの大人達の無関心によって、これまで「罪」に対する妥当な「罰」が与えられてこなかったのではないだろうか、ということ。
そのため「コレやるとこーゆー罰が待っている」というシミュレーションができないままハタチを迎え、成人式で逮捕、と…。
これって、憎むべきは彼らだけではないと思うんですよね。
彼らが悪ガキの頃には、まわりの大人達は、

「大人になって社会に出れば少しは落ち着くだろう」

と言い、大人になったらなったで、

「そんな常識、もう大人なんだから当然わかるだろ」

と言う。
逃げる大人達のしわよせは全て彼ら自身にくるわけで、結局彼らが何も知らないのは、本当は何も教わっていないのではないかなーと思います。
正直言って「市長に向けてクラッカーを打ったら逮捕される」とは自分は知りませんでしたよ。
まぁ常識的にやらんけどね。
では荒くれ者の彼らにどうやったら教えられるか、ということについては、よく考えると恐くて子供とか作る気なくなっちゃうよね。マジで。

人とは感じ方が違うかも知れませんが、支離滅裂ながら私はこんなところです。

2001.1/14

もどる