タバコの初心者が、ぎこちない手でタバコをフカしてゴホゴホと咳込むのはカッコ悪いけど、いいトシこいてタバコなしでは生きていけない人というのはもっとカッコ悪いのではないだろうか、と最近思うようになってきました。
今の自分がまさにそれ。自分の場合、煙草を吸うというより煙草に吸わされているといった感じで、典型的なニコチン中毒です。
私は煙草を吸い始めたのは21歳からで、もうすぐ10年になろうとしています。
当時大学生だった私には、できたてホヤホヤの彼女がいて、よくメシを食いに行ったときなど、会話と会話の合間にふと起きる「一瞬の沈黙」がイヤで、それを「着火作業」で埋めるべく煙草を吸い始めたのがキッカケでした。(思えばアホでした)
それからというもの、たとえ風邪で喉がガラガラだろうが、貧乏でメシが買えない状態だろうが、煙草だけは欠かしたことがありません。
しかしながら、「やめれるもんならやめたい」と常々思ってきたのは事実で、わざわざお金を払って命を削る行為をするのは実にバカバカしいものがあります。
欧米では、公共の施設などでの全面禁煙はもはや当たり前で、ここ10年ぐらいで喫煙者の割合は半減しているらしいのですが、これに打撃を受けた欧米のタバコ会社はターゲットをアジアに向けてきたといういきさつがあって、世界的なタバコ廃止の方向にあるにもかかわらず、アジアの喫煙率は日本では横ばい、中国では増加の傾向にあるらしく、40%ぐらいらしいです。
とりあえず言えるのは、
「タバコを吸うこと」=「おしゃれ・カッコいい」
とちょっとでも考えている人は、タバコ会社の戦略にハマッているといえます。自分もどちらかといえばそうでしたが、しまいにゃおしゃれ云々ではなくて、エネルギー補給に近いものがありましたが…。
この「欧米ではもはやダメだが、アジアではまだまだイケる」という、「欧米人よりもアジア人の方がバカ」という発想ががムカつきますなぁ(笑)。
さらに、そうした事情を知った上でタバコがやめられない自分にもまたムカついています。
とは言え、ヒステリックな嫌煙運動家みたいなのもなんかカッコ悪いと思いますね。オレは。
例えば新幹線なんかに乗って、たまたま隣に座っていた乗客が、
「タバコ、吸ってもいいですか?」
と自分に聞いてきたとき、
「いや、絶対に認めねぇ。いいですか、そもそも副流煙というものは…。」
などとやってしまうのは個人的には無粋だと思うし、第一それから目的地に着くまでの数時間、気まずく重い空気はいやすぎます。
そんな訳で、できることなら現在の自分の中におけるタバコのポジションを「吸おうと思えば吸えるけど、なくても全然平気」というレベルにまで落としたいです。
今の自分でいうと、ちょうど「お酒」がそういうレベルですね。
禁煙が自分にもたらすメリットは、
1、どこにでも行ける(映画館・ドーム球場etc.)。
2、カネがかからない。
3、これからの時代、後ろめたい気持ちをしなくてすむ。
といったところでしょうか?
…と、「決意表明」をして約2週間ほど経ちましたが、現在のところ「吸わないと苦しい」から「吸わなくてもナンとかガマンできる」というレベルにまで達しました。
体内のニコチンは5日ぐらいで抜けてしまうらしいので、後は精神依存の方をなんとか引き締めればこのままタバコをやめることができそうです。
自分の場合はもともと恵まれていて、自分の身の周りにはタバコを吸う人がいません。強いて挙げれば、ねずぎよくん・A.Sさん・ブラックテムジンくんぐらいか?まぁ、毎日会うというわけでもないのでOKでしょう。
タバコを吸わなくなってから現れた体調の変化というのがあって、
・すぐ腹が減る
よくタバコをやめると「太った」「メシが美味くなった」という話を聞きますが、自分の感覚でいうと、体内の「消化力」のようなものがアップしたように感じます。
その結果として、8kgぐらい太ってしまいました。(>_<)
・うんちがたくさん出る
汚い話ですが、これもまた上記の「消化力」に関わっていると思います。
自分の場合「おいおい、もうその辺で終わってもいいんじゃないの?」というくらい出ますね(ちょっと大げさか?)。
タバコを吸う人で便秘で困っている人は、タバコをやめるべきでしょうね。
・睡眠について
ちょっと前までは、朝キッチリ起きるのが苦手で、「オレって低血圧〜」などと思っていたのですが、最近では目覚し時計が鳴る前に起きてしまうことも珍しくなく、また逆に、一度眠くなると起きていられなくなるほど、眠くてしようがなくなりました。後者は困りものです。
…さあ、この行を書いている時点で6週間が経過しました。
もう大丈夫じゃろ(笑)
さて、以上の自分の体験から考えると、タバコには食欲・睡眠・排泄といった本能に関係する欲求を「ある一定レベルでキープ(感覚的には常に8割)」する効果があるように思えます。
食欲や睡眠を抑えるというのは考えようによっては現代社会においてはプラスに作用する場合もあるかも知れませんが、集中力や体力といった要素で考えると、自分が本来持っている力を100%出せないのはマイナスであるといえます。
ところでこないだ歯医者に行って、歯のウラについていたヤニをとってもらいました。¥1800(高っ)
もう後戻りすることはないとは思いますが、それでもタバコの味を知ってしまっている自分としては「見るのもイヤ」というのはありえないと思います。
この辺が弱いな。