第五章 「夕陽が別つ三人の運命」


考え込む亮哉 ●挿絵4
「俺、今度の週末、
水瀬さん家にお見舞いに行こうか
と考えているんだ」
片頬づえをつき、
目線を机上に落としたままの亮哉は
力なく、考えを声にした。

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●挿絵5
『俺は、結局、同じ間違いを
繰り返していくのか?』
右手をヘッドホンから離し、
目の前に握り拳を作って振りかざす。
その拳はかつて朱く、染まった事がある。
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苦しみを堪える稔之
危惧する西谷
●挿絵6
綾香と亮哉を見つめる稔之の眼は、
悔しさに歪んでいた。
遠くから、息を呑んで稔之を見つめる西谷。
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