大好きなあなた。と、手をとって踊る。

昼の日差しは木陰をつくり、

すき間のない陰影の中で、

気長な時をすごす。

根から吸い揚げる土の思い。

さしだす手のひらの上に太陽が影をつくる

血。と私は、何を遠回りしているのだろう。

──「あたしはたびをやめた」

体温の低下は「血」を腐らせ、

経過する時間だけが新鮮に流れをつくりつづける。


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