許された生き方があるかのように爪先をととのえるあなた
逆さまの光景を水入れの向こうに見ながら
レンズに閉じこめた魚のにおい


もうあなたは見てはくれないでしょう
計画していたかのようにものごとははこび
永遠にこのままであるように私は思い込んでいた


力をこめて蹴り上げた道端の水溜まり
宝物をうしなったような鳴き声をあげて
昔へと消えていく影は猫


ラムネを飲み干した後の瓶の中に閉じこめられた空気の泡を見つめて

 


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